月の終わりと始まりはシアター#14「9月の離別」

■脚本・演出:横大路伸

さよならだけの人生だ。

 「別れ」とは子供ですら容易に理解できる胸の痛みで、小さい頃には近所に買い物に出かける母親との束の間の別れでさえ惜しみ、服の裾を掴んで絶対に離さなかった。それは本能的に備わった、無力な自分が一人で残される危険への回避であり、またそれは、避けられない理不尽な胸の痛みから自分の無力さを理解する初歩的な試練だったように思える。いくつ年齢を重ねて感情の凹凸が摩耗しても、出会った誰かとの離別の苦しさ変わらない。せめて後悔のない人付き合いでありたいと切に願う。

<公演スケジュール>*全8公演
・10月4日(金)15:00/19:30
・10月5日(土)13:00/18:00
・10月6日(日)13:00/18:00
・10月7日(月)15:00/19:30

<会場>新中野劇場BIT東京都中野区本町4-43-15 ミカサビルB1)